神の世界では「天照日大神」が統治され、その統治下に、駛身神霊界司宰神として「国万造主大神［国常立大神］」、「国万造美大神［比津遅比売大神］」、さらにその下に「由良里彦大神」「稚比君大神［比津遅比売大神］」が在て諸々の神霊を率いた。こうして、神界・神霊界の秩序は儼乎（＝威厳をもって）定まり、さらその統治下、地上では「万国棟梁天津日嗣天皇［日本天皇］」が、諸々の臣僚を従えて全地球に君臨された。さらに、人類界の発生に伴って出現した人間霊魂の集り行く世界「幽界」にも、統治神「天照日大神」より御神勅が下りて、駛身界の一神霊がこの幽界の司宰神に任ぜられて、幽界で幽政の組織が定まった。
以上が、宇宙進化の過程「統一」の時代における、「神現幽三界の神政政治」の状況。人類界の神政政治は、人類だけで行われる政治のように思うが、人類の個々の身魂はその根源たる四次元の駛身界神霊の魂なので、両者の身魂そのものの個性は全く同一なり。駛身界の政治の治乱荒廃と、諸霊統神等の起伏波瀾等、いずれも同一個性を有する駛身神たる現人類界の部面に反映し、また人類界での波瀾興亡、起伏（＝盛んになったり衰えたり）波瀾が生まれ起きることになる。すなわち、人類界の種々相は駛身界の諸般の変化の縮図に過ぎず、一として人類界自體より生起するものはない。換言すれば、両界はその次元を異にするが、その神霊や人間の個性のみならず、その全般の歴史に到るまで全く相対応しつつ進展し行くもの。これが神界・現界に相通ずる宇宙の真相で、永久に変化したり齟齬（＝食い違う）したりすることはないのみならず、この駛身神霊界に生起（＝現れ起きる）する諸相は、また幽界に反映することから、幽界と現界とはまたその諸相は酷似（＝そっくりなこと）することを常（＝永久不変）とする。
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