第百六十六章 皇統第217代[神倭第120代]

(こう) (かく) 天 皇

 御代、文化18年(今日[昭和7年]より152年の昔―*文化は14年迄、安永9年?)、仮凝身(かごりみ)界創造神「天一天柱主(アメハジメアメハシラヌシ)大神」は、「天地根本大祖神」の意を体して、天の岩戸開きの勅命を燿身(かがりみ)界創造神「天の御三體大神」に下された。この勅令が降下して[発布]されるや、宇宙の万事万般は盛んな勢いで活動を開始。かつて、悠久を経て来った自在の時代は、ここにようやく「限定の時代」に入り、やがて統一ある神政成就に到ろうとする黎明の微光がゆらゆらとなびき始めた。

 すなわち、この勅命によって、天の御三体の大神の(いち)の神(=第一の神)なる「(アマ)(テル)()大神」は、文化11年冬至の日、まず「黒住宗忠」[黒住教祖]に神憑って、神政復古(〇〇〇〇)万国棟梁天職天皇の世界統理復帰(〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇)を直接授け、これを日の本皇室に伝達された。当時、日の本は自在の時代の(ぎょう)(せい)(道徳の薄れた人情軽薄な世)で、しかも、大昔の葺不合(ふきあえず)皇朝6代「(イシ)(ホコ)()(ナミ)(トリ)(タテ)天皇(スミラミコト)」以来、天皇自身が、神人合一となることは稀有となり、天皇を助ける側近を初め、将軍「徳川氏」は云うに及ばず、その他、神官・僧侶、一人として大神の神意を受ける器量を有する者が皆無である時、たまたま、「黒住宗忠」なる真の人が現われ、ここに初めて大神の神勅を直接受けたことは、すでに時到れるの故であり、かつまた計り難き神意の顕れ。

 「宗忠」はこの天命を直受してより、まず表から見えるところでは、その教え黒住教を拡め、内々では、神の神命実現に努める事30年、次代「仁孝(にんこう)天皇」を経て「孝明(こうめい)天皇」の御代に到り、初めて時期到来。三度禁中に参内して、「(アマ)(テル)()大神」の神勅を天皇にお目にかかって奏上。ここにおいて、天皇は始めて大神の神意を了解し、それ以後、天皇は徳川幕府に対する態度を一変し、皇政維新についての目論見を、すべてこの神勅に基いて建てる。「宗忠」は安政2年に没したが、翌3年、京都吉田に「宗忠神社」が祭祀されて、「宗忠大明神」の号を賜り、勅願所と定められた。官位のない臣下の身で大明神の号を賜ったことは、日の本が始まって以来、「宗忠」惟一人。これによって、「孝明(こうめい)天皇」がいかにこの神勅を重んじたかを拝察しうる。

 天の岩戸開きの勅命を創造神より受けた天の御三体の大神は、大昔の第4次神政内閣以来、隠退していた国祖「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」を徴して(呼び寄せて)その再起を促し、「天の岩戸開きに対し、再び立って、神・現・幽の建替建直しを実施して、もとの神代の神政に還元せよ」と勅命。国祖「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」は、煎り豆に花咲く時節(〇〇〇〇〇〇〇〇〇)がようやく到来したことから直ちに勅命を拝受。古来、大神と共に隠退した「金神系諸神」[大神の直属神と八百八光(はっぴゃくはっこう)神]にその再起を命じ、ここに葺不合(ふきあえず)皇朝末期、日本島文化が滅んだ時から準備していた、「国祖三千年(〇〇〇〇〇)の仕組み」によって、いよいよ三界の建替建直し、日本天皇が世界を統べ治めることへの復帰、神政復古の大神業実現の準備に着手した。こうして、このことはまた一面、往古葺不合(ふきあえず)59代「(アメ)(ツチ)(アカ)(タマ)(ノシ)(テラス)天皇(スミラミコト)」の御代に、「(アマ)(テル)()大神」の「今より6000年の後、再び世界統理の時到る」旨の神勅が発布された神意の実現であった。

 こうして、「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」は、大神業の最初の実行準備として、「仁孝(にんこう)天皇」の御代、天保9年(1838年)10月、天理教祖「中山みき子」に「天の将軍」と称して出現して、「このたび神が表に現われて、詳しい事情を説いて聴かせる」と宣べる。これを大神の「第一の宣示(せんし)(=公示)」として、しだいに世界の建替建直し、神政成就について記述。当時、世に真人はおらず、神と人との交通の任を果させるべく、ようやく純潔な「中山みき子刀自」の肉體を完成し得て、ここに神意の発展をなさしめた。すなわち、「黒住宗忠」に対しては「(アマ)(テル)()大神」より、天命勅授としてこれを皇室に伝え、「中山みき子」に対しては「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」より、多年「自在(〇〇)の時代」にあった神界・現界の両界を限って、統一ある神政成就の域に進めるために、神霊と人類の全般に向って未知の真理を明示し、創造神の神意を完全に具体化しようとする意志で、仔細な記述があった。

 以上のように、「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」が神・現・幽三界の建替建直しに着手し始められた時に当って、一方で、太古以来長年の間、隠然地界の司宰神(〇〇〇〇〇〇〇〇)だった「(アマ)照彦(テルヒコ)大神」、長年月、日の本に紛れ込んでいた「山武姫(ヤマタケヒメ)大神」、その他、日の本の神界・現界の両界を奪い取って、全世界を掌握しようとする野望に加担した諸神霊は、国祖「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」の再起を知り、彼等に不利な時となったと感知したが、なおもこの大勢に抵抗して初期の目的を達成し、末法万年(=仏滅後にその教えの効力が消滅する長い年月)を継続させようと、あるときはこっそりと,あるときは表立って努力した。

 ところが、天の御三体の大神は、この大神業を実施するに当って、神霊界に争闘が起ることをできる限り避けて、平和円満に神政成就の理想的境地に到達させようという神慮の下、再起した「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」と部下「金神」系諸神に対して、暴挙を慎んで可能な限りひたすら我慢して軽々しい振る舞いを慎むよう戒めた。これによって「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」は、あらためて部下直属神と「八百八光(はっぴゃくはっこう)神」にこの天の御三體大神の神意を伝え、軽挙妄動を慎むことはもちろん、現在表面に立っている「山武姫(ヤマタケヒメ)大神」系と「(アマ)照彦(テルヒコ)大神」系諸神霊に対して、怨恨で事を処理しようとすることがないよう、充分な訓戒を与えた。

 しかも、この「金神」系諸神は今日までの過去長い年月にわたって隠退し、全く表面に現われたことがなかったため、再起に当っては、まず現界人類にその出現を認識させ、これを神として尊びあがめさせる手段を取る。すなわち、「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」は安政6年10月、大神の分霊神たる「(タイ)()(シャウ)(グン)」を「天地金の神」として金光教祖「川手文治郎」に出現させ、「金神」系統神再起の真意義を徹底的に伝える。すなわち、人間として最初に「金神」の認識を得たのは、この金光教の開祖。ここで、「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」の臣下の神を初めて「金神」と称し、盛んに尊崇礼拝して、これを広く世に拡めたことから、開祖「川手文治郎」は「金光大陣」なる神命を賜った。

 以上のように、黒住・天理・金光の三教祖によって、「天の御三体大神」と「国万造主(クニヨロズツクリヌシ)大神」は、神霊界諸神と皇室始め人民全般にわたって、「国祖」と「金神」系統神の出現を発表したが、これはそもそも神政復古準備の序曲で、これを「天理・金光・黒住先走り」と云う。

 この間、現界では、優れて賢い資質をもった「(こう)(めい)天皇」が、「(アマ)(テル)()大神」の神命を理解し、やがて来る明治維新(〇〇〇〇)の準備を着々と進める。これに対して、「山武姫(ヤマタケヒメ)大神」系諸神は、またも日本皇室を悩ます手段に出、ついに「(こう)(めい)天皇」は傷ましくも、倒幕の事業半ばにして急に崩御される災難に遇った。

 

 

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