第百十六章 言語文字の教伝

 「天日万文造主神(ヒヌシ)」[言上姫(コトジョウヒメ)大神]が人類に教えられたことが、人類の言語文字の起源。皇祖「天(アメ)日豊本(ヒノムト)葦(アシ)牙(カ)気(ビ)皇主(キミノシ)天皇(スミラミコト)」の御世、言語を差別して、象形仮名文字・天日(アヒル)文字・地図を作られた。主としてその作成の任に当った諸尊が――「天言文形仮名造根尊」「万国八意五十一言造根尊」「万国言語伊吹尊」「天豊地球形図造根尊」「天日万国地形図書造根尊」「万五十言形仮名文造根尊」。また、紙・筆・墨を作られたのは、「天日楮殻木紙主尊」「天日岩竹円鶴毛産尊」「天豊建明風柖彦尊」「天日砥墨取主尊」の諸皇子。

 これらの言語・文字・紙・筆・墨は、いずれも当時、万国(トコヨクニ)の五色人(イロヒト)に教伝されたが、それ以後の代々の天皇は、特に皇子その他を外国に派遣して教伝した。古文書から、その他の記録の主要なものを掲げると――

○皇統第3代 天(アメ)日(ノヒ)豊(ノ)本(ムト)黄(ヒノ)人(ヒ)皇(ミ)天皇(スミラミコト)

 「万五十一連形仮名主命」「万国言語教命」「万国文造教命」「天八意言文主命」「天日言語明命」等が、主として教伝の任に当った。

○皇統第4代 天(アメノ)御(ミ)中(ナカ)主(ノシ)天皇(スミラミコト)

 数文字を改正して、品形の形仮名文字を定め、筆紙墨の製法を万国(トコヨクニ)に教伝。「天日麻紙主尊」「天日生産凝烟取尊」「天日ロハタキ紙造尊」「天中焚手油王神」「天日諾楮主尊」「天日岩阪四折尊」「天日沫諾蓮紙造尊」「天豊筆柄造工尊」「越日木曽葛主尊」「天中筆毛結鹿工尊」「言語差別文知尊」「天日豊本アヒル文尊」「天合マチ形文造尊」「万国言語学知尊」「万言像形仮名文造尊」「天地コレタリ文造尊」「甘美言配女主尊」「天豊言明文尊」等、主としてその任に当る。

○皇統第5代 天(アメノ)八(ヤ)下(クダリ)王(ワウ)天皇(スミラミコト)

 万国言学長官に四尊を任じて、外国に教伝させられる。その「天日言語教明尊」「八意語学明尊」「天豊言語学知尊」「天豊形仮名主尊」の四尊を「文珠の神」として祭る。

○皇統第7代 天(アメノ)相(アイ)合(アワス)美(ミド)天皇(スミラミコト)

  「天日語学教主尊」「天地万法伝知主尊」の二尊が、教伝に当る。

○皇統第11代 神(カン)皇(ム)産(ス)霊(ビ)天皇(スミラミコト)

  「天日万五十音文知尊」「神五十一言文造命」「神皇万言知命」「天日形伎文知尊」諸尊命を教伝に派遣。

○皇統第14代 国(クニ)常(トコ)立(タチ)天皇(スミラミコト)

 「天豊形仮名知尊」「天日万言悟尊」「天日五十一言知尊」「天日語言知尊」「天豊悟知尊」「天日阿日文知尊」 の諸尊を万国(トコヨクニ)に派遣す。

○皇統第15代 豊(トヨ)雲(クモ)野(ヌ)根(ネ)天皇(スミラミコト)

 墨・筆・紙を造り、万国(トコヨクニ)に言語文字と共に之を教える。「豊雲生津墨尊」「豊雲沫渚楮尊」「豊雲紙スキ船姫尊」「天之上代文知尊」「豊雲形仮名尊」「豊雲阿文知尊」等が、主として任に当る。

○皇統第18代 大(オホ)斗(ト)能(ノ)地(ヂ)王(ワウ)天皇(スミラミコト)

 「五十一五言文知尊」「五十一五連知美尊」「五十一五猛彦尊」「国城文字知主尊」「万国言文知尊」の諸尊を外国に派遣す。

○皇統第22代 天(アマ)疎(サカル)日(ヒニ)向(ムカ)津(ツ)比(ヒ)売(メ)天皇(スミラミコト)

 地球全部がほとんど壌滅したため、さらに諸法を万国(トコヨクニ)へ教伝する。

○皇統第28代 真(マコ)皇(スミラ)真(マ)輝(テル)彦(ヒコ)天皇(スミラミコト)

 「思兼蚕之田布栄彦命」「五十一言文彦命」「言代足太田彦命」「言代弟太田彦命」「万言代万国言明命」「水押墨紙主命」の諸命を外国に派遣。

○皇統第47代 天(アメ)押(オ)開(ヒラキ)神(カミ)魂(ミタマ)彦(ヒコ)天皇(スミラミコト)

 「天紙造彦尊」「天竹筆造知尊」「天黒須美彦命」の諸尊に命じて、筆墨紙を造らせ、教伝される。

○皇統第50代 富(トミ)秋(アキ)足(タル)中(ナカ)置(オキ)天皇(スミラミコト)

 皇子・皇女32尊を万国(トコヨクニ)に遣はして、形仮名文字、アヒル文字を五色人(イロヒト)に教えられる。

○皇統第67代 鶴(ツル)舞(マヒ)媛(ヒメ)天皇(スミラミコト)

 「皇子 豊彦幸尊」「天文万国言知命」外、64名の諸尊に万国(トコヨクニ)巡回を命じ、万国(トコヨクニ)民主に神代文字・アヒル文字・草文字・象形仮名文字・像スケ文字・紙造り墨造り竹筆作り、天空(あめそら)浮船(うきふね)・大海原浮船(うきふね)・政法等を教えられる。

○皇統第89代 豊(トヨ)日(ヒ)豊(トヨ)足(タル)彦(ヒコ)天皇(スミラミコト)

 皇子「万国巡知彦尊」(亦の名、桃太郎)を長官として、皇子30名、皇女43名を万国(トコヨクニ)に派遣し、各種器物製法・紙・墨・筆・ヒラガナ文字等を教えられる。

○皇統第91代 豊(トヨ)柏木(カシハ)幸(サチ)手(テ)男(ヲ)天皇(スミラミコト)

 皇子「天津八意五十一文知尊」「万国言語知尊」外、皇子21尊、皇女32尊を文字教官に任じて、万国(トコヨクニ)に派遣。(神武即位前1500年代の事なり。)

 しばしば皇子・皇女等を派遣して、言語文字を五色人(イロヒト)等に教伝された跡をみると、おおむね世界的大地変があって人文が完全に滅びた後(註 第122章参照)であり、これによって、世界棟梁の国として、天皇がいかに全人類文化の発展について大御心を傾けられたかを理解すべき。

 万国(トコヨクニ)への教官派遣が皇統九十一代天皇で最後とされたのは、その後、幾何(いくばく)もなくして勃発した地震のため、日本島の文化が全く滅びて最早海外に手を延ばせなくなった結果。また、外国方面では、皇統第九十四代「神(カン)足(タル)別(ワケ)豊(トヨ)(スキ)天皇(スミラミコト)」の御代に紅海とアラビヤ砂漠が発生した地震以後、大きな地変が起こっていないのに加え、その文化が次第に発達し、棟梁国から指導教授を仰がなくてもよい状態にまで進展したことによる。

(備考 エヂプトで、神武紀元1240年頃――皇統九十二代「春(ハル)建(タテ)日(ヒル)媛(ヒメ)天皇(スミラミコト)」の御代――デルタ在住のフエキヤ人・エジプト文字より、アルファベット、22の字母を作って使用し始めると伝えられるのは、次章で述べる、アヂチモジより出したもので、日の本より伝わったものに過ぎない。)

 

 

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