第五十七章　皇統第三十七代［葺不合第十二代］

　　　弥(イヤ)広(ヒロ)殿(ドノ)作(ツクリ)不(アハ)合(セズ)十(ジュウ)二(ニ)代(ダイ)天(アメ)日(ノヒ)身光(ミヒカル)天皇(スミラミコト)

　天皇御在位五百五十年。即位十一年二月三日。「皇(スミ)祖(オヤ)皇(スミラ)太(オホ)神(タマシヒ)宮(タマヤ)」本殿前殿造替完成し、即位の大祭礼を挙げさせらる。即位五百五十年一月二十六日、皇太子「豊(トヨ)明(アカ)国(クニ)押(オシ)尊」に御譲位ありて、同年四月六日神幽(カミサ)り給う。御寿六百三十一歳。天皇、皇子七十七尊を臣下に降し、能信国の平民となし給う。天益人法を御改正あり。御即位九十八年、詔して万国御巡幸し給う。ヒナタイビルス国に到りて御帰還あり、天皇の御代、医薬の法大いに進歩し、即位三百年七月三十日、天皇詔して越根中国二井ヤの山に、医薬法の師たりし「天豊人(ヒ)形(カタ)彫(ホ)刻(リ)知(シリ)祭(マツリ)主(ノシ)命」「天体(ムク)骸(ライ)長(ナガク)寿(ノシ)命」「天豊穀(タナツ)食(オノ)類(モノ)姫命」「天豊禁厭建彦(マジナヒタテヒコ)命」「天日体骸医師(ムクライマジナイ)彦命」「体骸居(ムクライヲリ)命」「少名彦命」「薬剤正神足(クスシノカミカミタラ)カサ命」以上八柱を、医療(クスシ)・医術(マジナイ)の神として勧請し給い、之を「薬師神」と称す。青人長(ヲミタカラ)寿富貴の守護神なり。