斯くの如くして、神界に政治の基礎成り、其の治世の長き年月を経過せる間に於て、地球はさらにその造化の過程を辿りて、地殻の温度漸次冷却し、所謂地質時代に於ける大植物及び大動物は漸次滅亡して、漸く其の時期到来したるを以て、玆に愈々、人類創造なる神業開始せらるる事となれり。もとより、此の人類創造は、「天地根本大祖神」の御意志の下に於ける仮凝身創造神「天一天柱主大神」の御意志の発露にして、先づ燿身界統治神「天照日大神」の御神勅、地之親神たる国祖「国万造主大神」に御降下あり。
此の神勅の大要は、『仮凝身創造神の神業を分担し得て、而も駛身竜體神の為し能はざる所を為す便利なる人類の創造』にありき。玆に於て、「国万造主大神」は、此の御神勅の意に沿わんが為に、御躬親ら其の任に当たらせられ、鋭意此の創造に専心し、動植物創造当時に於ける経験を基礎とし、種々御苦心の結果、駛身界の霊質を新たなる三次元界の物質に変化する方法を踏襲し給い、御自神の竜體(霊質)の一部を取りて、そを当時進化の途上にありし、地球に於て、而も『い』の国即ち此の日の本の土壌中に埋め、宇宙大元霊自體の神力顕現たる火・水・土の三質によりて蘊醸すること多年、やがて其の土壌中に蠢くもの生じ来れり。是れ、物質化されし人間の最初の形態にして、大神は更に此のものを漸次養育せられ、約二万年の歳月を経て、初めて人體の男を得給へり。玆に於て大神は、御自神の分霊神たる「大地将軍」の神霊を附与して其の身魂となし、斯くて、生存活動自在にして、意識能力を有し、神に通ずる便利なる人體の創造を完成し給えり。之を
大地の上の将軍[身魂 大地将軍]
と名付け給えり。これを男人祖とす。
玆に於て、「常世姫大神」は男人祖を標本として、竜體より女人體を化成創造せられ、之に御自神の御身魂を附与されて
常世姫尊
と名付け給えり。之を女人祖となす。
斯く、育成化成による人體創造に成功し給いしにより、更に「国万造主大神」は、育成によりて三十二の男體を得られ
三十二男尊
を造り給い、更に、「金竜姫大神」以下十六神は、化成によりて竜體より十女人體を得られ、之に各々御自神の身魂を分与して、
十女尊
を創り給い、又次ぞ「天照彦大神」以下十一神は、また化成によりて竜体より十一男體を得られ、之に御自神の身魂を分与して、
十一男尊
を創造し給えり。
扨て、如上合計五十五尊の男女人體を創造し給いたる場所を特に此の日本島に選定されし、神意如何と云うに、抑も日本島は、地球の北半球中部に位し、四面環海にして西南より東北に蜒延し、気候温和にして酷熱また冱寒なく四季交々到る所にして、而も生活の資料は剰まらず乏しからず、『播けば食え、播かねば食えぬ』所にして、また猛獣巨獣の襲うことなし、斯の如き土地こそ、人類が自活し発達する楽園なるを以て、大神が此の地を選び給いしはもとより当然の事にして、少しく思を廻らせば、地球上人類発生地として適当なる場所は日本島以外に之を求むる事難きを知るべし。
此の男人祖「大地の上の将軍」、女人祖「常世姫尊」以下五十五人は、地上に初めて発生せる人類なるが、此の五十五祖は、何れも身魂の根源たる駛身神と同一の身魂を有するを以て、五十五人何れも各々異れる個性を有する人々の集団を俟って、初めて完全なる一個の社会と称するを得るものなり。
扨て、斯の如く、燿身神「天照日大神」の御神勅に従って、霊的自在の範囲は狭少なるも、物質的構成の威力大なる肉体を所有して能く竜體神の為し能わざる所を遂行し得る便利なる人類、即ち限身神爰に完成せるを以て、之等人類を基礎として、玆に人類界の出現を見ることとなれり。
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