第一章 宇宙とその動き

(原本P3~10 )

   第一章 宇宙と其の動き

 宇宙は唯一にして絶対なり。神と人と万有と、及び是等を律するあらゆる法則を包括するもの、是れ宇宙の大元霊自躰なり。未だ発せざる意志それ自体なり。即ちこれ「天地根本大祖神(てんちこんぽんだいそしん)」にして、此の神の御名を「元無極體(ムトフミクライミ)(ノシ)(ワウ)大神(オホカミ)」と(とな)へ奉る。

             ┌ ナ ア モ     ┐

  [註]元無極‥‥‥之を │ ナ ム モ     │ と云う。

             │ カ ミ ナ ガ ラ │

             └ ア ミ ン     ┘

 此の神の骵たる宇宙の森羅万象と、あらゆる法則とを(えにし)として、其の根底に(さかのぼ)りて考察する時、其処に

   創造

   統一

   自由

   限定

なる四個の事実が、(あたか)も循環せる一聯(いちれん)(タマキ)の如く、絶えて止む事なく行はれつゝあると云う真理を認識し得るものなり。即ち先づ最初に認得せらるゝは、此の宇宙が瞬時も休止する所なく、永遠より永遠に亘りて、生々と活動しつゝある事実にして、之を称して「創造」と謂う。

 「創造」は宇宙剖判を以て其の第一の楷梯とし、太初「天地根本大祖神(てんちこんぽんだいそしん)」の意志御発露ありて、宇宙それ自體の剖判(ほうはん)を開始せり。即ち、最初「神の世界」と「物質世界」出現し、神の世界は(やが)て「神界」と「神霊界」とに分れたり。また渾沌として宇宙塵の充満せる物質世界に於ても、其処に天地剖判(〇〇〇〇)行われ、其の澄みて陽なるものは薄靡(たなび)きて天(空間)となり、重く濁れるものは淹滯(つつ)きて、地[物質][日地月星]となり、斯くて生ぜし無数の太陽系各々その位置に就き、我が太陽系に於ける地球も其の公転と自転を開始し、やがて是等の神と神霊との努力によりて地球の修理固成完了し、海陸の建分は終り、遂に動植物の発生を見、その蕃殖(はんしょく)と繁茂の過程に入るに到れり。 

剖判(ボウハン)=天と地が開ける    剖=裂く  剖心=胸を裂く、真心を示す)

淹滯(えんたい)=長くとどこおる・とどまる・広い)

 是等の神と神霊と、物質の世界とは相隔れる場所に存在する如く思惟せらるれども、事実は同一宇宙の同一場所に相重なって存するもの、即ち、同一空間に異れる世界存在するものにして、此の相異る世界とは、只その「次元」を異にするの(いわれ)なり。

 また此の天地剖判(ほうはん)に依りて出現せし幾多の太陽系中に於て、我が太陽系を生成せしめたる「天地根本大祖神(てんちこんぽんだいそしん)」の意志、目的並びに此の生成に当りたる神及び神霊は、必ずしも他の太陽系を生成せしめたるそれ等とは同一ならず、他の太陽系また「天地根本大祖神(てんちこんぽんだいそしん)」の他の意志の下に、他の神々によりて生成せられしものなり。更に、我が太陽系中の地球の修理固成に(たずさわ)りたる神は、神界の統治神の一部と神霊界の自在神の一部にして、是等の神々の悠久なる年月に亘る努力によりて、初めて今日在る如き地球の出現を見るに到りしものなり。[註、我が太陽系の生成化育に対する天地根本大祖神(てんちこんぽんだいそしん)の御意志最も濃厚なりと謂う。]

 然るに此の宇宙を一貫して流れつゝある意志の動きを「創造」とのみ見て、これに依りて(すべ)てを律せんとする時は、真理は流転して永遠に定まる事なく、先見の可能は絶対に否定せられざるべからず。此の「創造」をその本源に(さかのぼ)りて考ふるに、(ことごと)く唯一絶対者たる「元無極體主王大神(モトフミクライミノシワウオホカミ)」より発現せるものなるが故に、宇宙万有の時間的空間的総量は、恒久に全一不滅ならざるべからず。即ち、万有の発現は永遠より永遠に亘る創造の過程たると同時に恒久なる全一の表現としての「統一態」ならざるべからず。換言すれば「創造」の過程は常恒(じょうごう)に「統一」ならざるべからざるなり。

 即ち、宇宙に於て前述の如く、其の「創造」の過程に一段落を告げし後に到来したるは「統一」の時代なり。此の時代に入りては、神界の神及び神霊界の神霊に、各々其の職分位置決定し、統治神と被治神の別定まり、(かく)の如くして神の世界の神代に於ける整然たる政治開始さるゝ事となれり。然るに此の間に於て、一方我が地球は幾回かその酷熱期と氷河期とを経過し、気温(ようや)く定まりて、巨草巨木は絶滅し、巨獣巨蟲は影を潜め、漸くその適切なる時期となれるを以て、玆に初めて人類(〇〇)()創造(〇〇)を見るに到れり。即ち統治神の神命と自在神の活躍によりて、地上に初めて或類の人類の発生を見、やがて其の人類社会に於ても、神界と同じく統治者と被統治者の区別定まることゝなれり。即ち此の人類界に於ける統治者は、「万国棟鿄(トコヨクニオムヤ)天職(アメマツリ)天津(アマツ)日嗣(ヒツギ)天皇(スメラミコト)」にして、日本皇室の祖、同時に人類の祖たるなり。斯の如くして、太古、神界に於ては統治者神その位に在しまして神霊を統治し、地上に於ては日本天皇其の座に坐しまして世界万国(トコヨクニ)知食(しろしめ)し給えり。斯の如き神界と人類界の凡てに整然たる統一ありし時代を称して神政政治の時代と()う。

 然るに、此の「統一」なる事実は、常に「創造」そのものを前提として初めて行わるべきものなるが故に、若し其の根本を没却する事あらんか、「統一」は往々にして因襲(いんしゅう)・形式・伝統等の為に固定せられて、本来の根源たる「創造」それ自身に萎縮退嬰(たいえい)を来たすことあり。此の傾向を打開して永劫に生々(せいせい)たる「創造」を継統せんが為に必要なるを即ち「自在」なりとす。

 即ち、宇宙に於ける「統一」の時代たる神代の神政政治の後に来りしものは、この「自在」の時代なり。当時に於ては、神々はその宇宙に出現ありて以来未だ日浅く、(わずか)に地球の修理固成(おさめつくりかためなせ)と人類の創造を終えしのみにて、他に何等の経験もなく、人類も又同じく創造せられし時の侭なる無経験の人類なり。故に宇宙を此侭の統一状態に放置せんか、間もなく万事は形式の()に委縮固定し去るべきを以て、玆に「天地根本大祖神(てんちこんぽんだいそしん)」の意志御発露ありて、神霊界のみならず、人類界全般に亘りて、「自在時代」の到来を許容し給えり。即ち、此の時代の間に発生せるものは愛慾と司配慾との葛藤にして、而もそれを調和せしめんとする争闘、また争闘の止むを得ざるに到る調和が(きびす)を接して発生し、此の結果、神霊界及び人類界は幾多の波瀾曲折、治乱興亡を経験し、此の間「天地根本大祖神(てんちこんぽんだいそしん)」が密かに仕組み給いし大試練の前に神霊及び人類は爾後悠久の年月に亘りて経験に経験を重ね来たり、以て現在に及び、玆に漸く、神霊及び人類は、天津神則の自恣(じし)を以てしては破るべからざる事を自覚したるを以て、宇宙は漸く次の時期に入らんとしつゝあるなり。

 本来「自在」なるものは「統一」が涸渇せんとするを打開すべきものなるが、而も此の「自在」を不合理に開放する時は、やがて彼の放縦(ほうじゅう)()()()して、其の本源たる「統一」の意義を喪失するに到るものなり。故に、此の放縦自恣に陥るを(フセ)ぎて、「自在」本来の意義を恒久に維持せしむべき為には即ち、「限定」なる事実を必要とするものなり。

 即ち、宇宙も玆に到りて、「天地根本大祖神(てんちこんぽんだいそしん)」の御意志により、其の「自在」の時代終了を告げたるを以て、次の「限定」の時期に入る事となれり。此の時代に入りては、神々も自覚して限定せられ、人類もまた自覚して限定せられる。神界たると人類たるとを問わず、制限と限定なき社会は、到る所に欠陥と破綻を生ずるの止むを得ざるに到るものなり。而して、此の欠陥と破綻とを償うものは、只、天津神則に従う限定あるのみなり。而して暫時此の「限定」の時代継続する後、此の宇宙に太初の神政政治の復古を見るに到るものとす。

 (かく)の如く、前述の「創造・統一・自在・限定」の四個は全く一聨(いちれん)の環の如く循環して()むことなく、宇宙間の万象にして若し其の一を欠除する時は、その円満なる運行を見る事難く、此の四個の事実の円満なる調和とは、即ち太初の「絶対」そのものに他ならず。

 (やが)て近き将来に於て、宇宙は太初の「神政政治」の状態に復古帰還することとなり、而も此の来るべき期に於ける神政は、太初に於けるそれの如き無内容なるものには非ずして、神々は既に「天地根本大祖神(てんちこんぽんだいそしん)」の悠久に亘りての試練を完全に終了し、人類もまたその理想と物質文明に行き詰りし後なるを以て、世界文化の根底は只神意に依るべき事を明瞭に自覚す。故に来るべき神政(〇〇)復古(〇〇)の時代は斯くして形式・内容共に整備し、而も猶漸次進歩を続け、遂に玲瓏玉の如き時代に到達す。此の完全無欠なる社会到来の暁を、神政(〇〇)成就(〇〇)の時と云い、其の時に於ける人類の統率者は、勿論我が日本天皇に(まし)ますなり。

 此の神政政治の時代を以て、神界・現界の究極とし、それ以上の進歩発達なきやと云うに、決して然らず。宇宙は流転の世界にして「創造」は寸時も()まず、故に、其の創造に連れて、更に「統一・自在・限定」は繰返へさるべく而も其の推移の状況は、一に「天地根本大祖神(てんちこんぽんだいそしん)」の意志の発露に依るものにして、現代人類の思索(しさく)の範囲を脱する底の事に属し、大神は未だその消息を現人類には示し給わず。

 

 

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