今一番騒がれている問題は汚職問題です。今朝の新聞では、有田二郎という代議士が家宅捜索を受けたり、逮捕許諾請求問題で、政治界の方に火がついたわけです。そうすると又大きな問題になるわけですが、とに角霊界が明るくなったせいか、目茶々々にああいう暗闇の罪が明るみへ出て来たわけです。それについて書いてみました。
御論文〔汚職の母体〕 【註 栄光二五○号】
汚職の母体
(栄光二五〇号)
周知の如く、昨今次から次へと芋蔓式に出てくる汚職事件には、誰しもウンザリするであろう。恐らくこんなに汚職問題が一度に重なり合った事は、未だ嘗て例がないように思う。勿論司直の厳正な裁きによって、何れは白黒判明するであろうが、それだけで済まされない処にこの問題の重要性がある。というのは、今回のそれは別としても、昔から年中行事のようになっているこのスキャンダルは、現われただけを裁いても、根本的解決とはならない以上、どうしても徹底的根絶をしなければならないのである。丁度ゴミ溜に蛆が湧くようなものであるから、そのゴミ溜の清掃であって、これ以外根本的解決はないと共に、国民も大いに要望しているに違いあるまい。只困る事にはその原因である急所が分っていない事である。
では、その急所とは何であるかと言うと、それこそインテリ族の最も嫌いな有神思想であって、実は汚職問題と雖も、その発生の母体は有神思想とは反対の無神思想であるから、始末が悪いのである。言う迄もなく無神思想とは、ズルイ事をしても、人の眼にさえ触れなければ済むとする怪しからん考え方であって、然も人智の進む程それが益々巧妙になると共に、出世の第一条件とさえ思われている今日である。これを実際に当嵌めてみると、そうはゆかないのが不思議である。何故かと言うと、成程、一時は巧くいったようでも、早晩必ず化の皮が剥がれるのは、今度の事件をみてもよく分る。併し乍ら、彼等と雖も或ある程度は分っているであろうが、根本的観念がこの世に神は無いと固く信じている以上、心の底から分らない為、仮令今度のような結果になっても、真に悔改める事の出来る人は、果して何人あるであろうか、疑わしいもので、大部分の人々は〝こうなったのは行り方が拙かったからだ、智慧が足りなかった為だ。だから、この次の機会には一層巧くやって、絶対引掛らないようにしてみよう〟と思うであろうが、これが、無神族としての当然な考え方であろう。従ってこの根性骨を徹底的に叩き直すには、どうしても宗教によって有神観念を培う事で、それより外に効果ある方法は絶対ない。
然も今日、以上のような無神族が上に立っている限り、官界も事業界も古池と同様、腐れ水に溝泥や塵芥が堆積しているようなもので、何処を突ついても鼻持ならぬメタン瓦斯がブクブク浮いてくるように、今度の事件の経路をみてもそう思われる。故に、今迄分っただけでも、或るいは氷山の一角かも知れないが、これが国家に及ぼす損害や、国民の迷惑は少々ではあるまい。それ処か、国民思想に及ぼす影響も亦軽視出来ないものがあろう。言う迄もなく上層階級の人々は、蔭ではあんな悪い事をして贅沢三昧に耽り、政党や政治家などが湯水のようにバラ撒く金も、みんな国民の血や汗の税金から生み出すとしたら、真面目に働くのは嫌になってしまうであろう。従ってお偉方が口でどんなに立派な事を言っても、もう騙されて堪るものかという気になり、今までの尊敬は軽蔑と変り、国家観念は薄くなり、社会機構も緩む事になるから、これが国運に及ぼすマイナスは予想外であると思う。
以上によってみても、この問題の根本は、最初に書いた如く無神思想の為であるから、何よりもこの思想絶滅こそ解決の鍵である。それには何と言っても宗教家の活動によって、神の実在を認識させる事であって、仮令人の眼は誤魔化し得ても、神の眼は誤魔化し得ないとする固い信念を植附ける事である。そうなれば汚職事件など薬にしたくも起りようがあるまい。そうして今度の事件の立役者は、高等教育を受けた錚々たる人ばかりで、地位、名望、智慧など申分ないであろうが、何故あんな事をしたかという疑問である。これこそ無神思想のためであるとしたら、この点教育、学問と、道義感とは別である事が分る。そうして、このような立派な人達が精一杯巧妙に企らんでやった事だから、知れるわけはなさそうなものだが、蟻の一穴で、一寸した隙から、それからそれへと拡がって大問題となったのであるから、どうみても神の裁きとしか思えないのである。
玆で今一つ重要な事は、日本は法治国と言って誇っているが、よく考えてみると、これは飛んでもない間違いである。何となれば、法のみで取締るとしたら、法さえ巧く潜れば罪を免れ得て、悪い奴程得になる訳である。というように、法という檻で抑えるわけだから、人間も獣扱いであり、万物の霊長様も哀れ形無しである。これが文化国家としたら、文化は泣くであろう。私は常に「現代は半文明半野蛮時代」と言っているが、これを否定出来る人は恐らく一人もあるまい。又これに就いての一例であるが、今仮に目の前に財布が落ちているとする。誰も見ていないとしたら、普通の人なら懐へ入れるであろうが、断じて入れない人こそ神の実在を信じているからである。処がこういう人を作る役目が宗教であるが、これに対して、当局もジャーナリストも甚だ冷淡で、宗教を以て無用の長物視しているかのように、兎もすればインチキ迷信扱いで、民衆を近寄らせないようにする態度は実に不可解である。これでは無神思想の味方となり、汚職問題発生の有力な原因でもあろう。
如上の意味に於て、為政者はこの際豁然として心眼を開き、善処されん事である。でなければこの忌わしい問題は、いつになっても根絶する筈もなく、これが国家の進運を阻害する事の如何に甚だしいかは言う迄もあるまい。処で、これを読んでも例の通り馬耳東風見過ごすとしたら、何れは臍を噛む時の来ないと誰か言い得るであろう。そうして今日国家が、教育その他の機関を盛んにして、人智の開発、人心の改善に努力しているが、肝腎な無神思想を根絶しない限り笊水式で、折角得た智識も善より悪の方に役立たせるのは当然であるから、その愚及ぶべからずである。何よりも、文化の進むに従い、智能犯が増えるという傾向が、それをよく物語っている。敢えて世の識者に警告する所以である。
今読んだような工合で、問題は神様を知るか知らないかだけの話なのです。一昨日ある人から聞いてみると、池田勇人をこの間から喚問するすると言われていながらグズグズしているのですが、聞いてみると池田を喚問すると、今度は重光が喚問される事になるのだそうです。そうすると、自由党も改進党も目茶々々になってしまうのです。それで何んとかしていろんな対策を講じているのだそうです。そういうようなわけですから、これがだんだんゆくと、何処まで拡がってゆくか分らないが、遠慮なく拡げれば日本の右翼は全滅になってしまうわけです。そうすると社会党の方が頭を持ち上げて、政治界をリードする事になりますが、それでは折角今始めている軍備に大いに支援を及ぼす事になりますから、そこで或る程度で食い止めなければならない事になります。食い止めるとすると、司法権の方、即ち検事の連中を押えなければならないのです。ところが検事の連中にも社会党の分子が大分あるのです。社会党の分子というよりも、むしろ共産分子ですが、それも相当あるらしいのです。しかし、それよりかこれよりか、検事連中、裁判官連中としては、大いに手柄になりますから、それで腕を見せるというような事で、若い連中などは、徹底的にやっつけてやろうという分子も大いにあるのです。一方アメリカに対する方は、もういい加減でくい止めなければならないという事になって、政府も大いに苦境に陥るわけです。結局或る程度でぼやかすだろうと思います。それに対して與論は――これは新聞や何かも大いに怒鳴るでしょうから――パッとはしない代りに、随分ゴテゴテするという事になると思います。今日の有田召喚というのは政治界に火をつけたわけですから、これがどれくらい拡がってゆくかという興味もあるわけです。
ところでアメリカはアメリカとして日本の軍備を必要とし、そして又日本でも首脳部は軍備に対して大いにこれを充実しなければならない理由があるのです。それはどういうわけかというと、ソ連の方針はこういうわけになっているのです。朝鮮問題はソ連の方から言うと大失敗なのです。あの時の計画では、アジヤ全体を鉄のカーテンに入れてしまおうというのが、スターリンの主なる目的だったのです。それを、東の方からやろうか、西の方からやろうか、或いは中央からやろうか、という三つの内の東の道(北にもかかってますが、大体東です)をとったわけです。そこで中共を援助して、そうして大体その仕事を中共にさせようとしたわけです。それで、最初北鮮をおどらして南鮮にあのとおり向ってやったところが、南鮮は案外脆く、忽ち釜山まで進撃してしまったのです。あわよくば朝鮮全土を呑んでしまって、そうして日本を狙おうとしたのです。ところが九分九厘までいって、アメリカの方が国際連合をつくってウンと反撃したので、それがうまく成功して到頭ソ連は追いつめられた結果、あの時マッカーサーは一挙に北鮮をやっつけてしまうというところまで来たのですが、この時にトルーマンが弱腰で、あそこで止してしまいましたが、しかしあれも奥の奥は神様がやっているのだから、あれでよいわけなのです。そうしておいたけれども、結局蛇の生殺しですから、これを徹底させなければならない。それにはどうしても中共をやっつけてしまう事です。無論北鮮をやっつきえて朝鮮を元通りにし、中国も蒋介石を大いに援助して元のように蒋介石の中国というようにすべく、そういう作戦を立てて大攻撃の準備を、アイゼンハウワーになってから着々始めたのです。そこで中共も、散々戦争をしてヘトヘトになっているところに、今度大仕掛にやられたら一溜りもなくやっつけられてしまいますから、これは大変だというわけで、これを何んとか一時押えをしなければならないというのが平和攻勢で、これが一昨年ソ連の大使のマリクが停戦会議を提言したわけです。そういうわけで、つまり本当に平和にしようというのではないので、ただ一時アメリカの計画をくい止めるというわけで、あの時に頻(しき)りにアメリカの御機嫌をとるような態度に出ました。そこでだんだん交渉していたけれども、結局本当の停戦交渉も、結ばれたような結ばれないような、変な工合になっていました。そうして今盛んにモロトフが四国会議で活躍してます。モロトフは中共を入れて五国会議にすると言ってますが、それはできない事は分っているのですから、結局ソ連の方は時を延ばしているのです。時を稼ごうというわけです。それを英国もフランスも平和ができるかの如く、楽観したり悲観したりしてます。尤もフランスというのは屋台骨が傾きかけているから、腰がすわってないから、ただ平和でさえあればよい、あんまり国の面目を傷つけない限り、何とか平和にすればよいという、意気地無し態度がよく見えるのです。そういうわけで、一方ソ連の方はそうしながら、今度は中共の方はドンドン戦の瘡痍を治しつつあったのです。それで、漸やくこの頃中共の方も傷が治ったので、今度は第二の作戦に取掛ったのです。それが仏印です。ホー・チーミン軍をウンと援助しているのです。今度はホー・チーミン軍の武器などもこの前とは違って、なかなか今まで使わないような、戦車のようなものでも、相当充実しているようなのです。だから大分勢いが猛烈で、かなりな地点まで進撃しました。そこでフランスは、やはり七、八年に及ぶ戦争のために非常な損害を受けて、もうくい止める力がないので、今度はアメリカが大分乗出してきました。しかしアメリカも下手に乗出すと第二の朝鮮戦争になるというので、大分與論が喧ましいのです。けれども第二の朝鮮戦争になっても、これは仕方がないのです。或いはなるかも分らないという形勢になって来ました。つい二、三日前の新聞に出てましたが、B29を二十機急遽飛ばしたというような事ですから、なかなか容易ならぬ形勢になって来たわけです。そこで若しホー・チーミン軍が仏印をやっつけてしまえば、今度はタイに出ますから、そこでタイの方でも最近国境線に非常に防備をやっているようです。そうして今度はソ連の狙い所はタイから印度です。印度もいずれはそういう時が来ると大変だというわけで、ネールは随分ソ連にお世辞をつかってました。印度は戦争でなくて、平和条約を結ぶ事になるでしょうから、そうすると、とに角中国から印度まではすっかり中共の勢力範囲になるわけです。そうしてソ連の方の肚はイラン、イラクからアラビヤまで行って、とに角日本と朝鮮を除いたアジヤの鉄のカーテンというものをつくる計画なのです。そうしておいて、一番手強い日本を最後にするわけです。そのときには南朝鮮よりも日本の方にかかるだろうと思います。日本を完全にやっつけてしまって、完全にアジヤを自分の手の中に治めようというわけです。それは間違いないです。この事はアメリカの方は知ってますし、勿論日本の政府も知ってますから、そこで大いに防備を固めなければならないというわけです。それには、今の汚職問題をあんまり拡げて、自由、改進の保守派の方をあまりにひどくやると、今度は社会党の方が政権を握らなければならないという事になると、その軍備に対する大変な支障を及ぼしますから、この問題も或る程度以上には進めないという……これは大乗的考えから言うと、どうしてもそれより他にしようがないのです。ところがソ連の方では日本を強くしてはいけないから、どこまでも弱めなければいけないという考えで、いろいろな方策をやっているわけです。その中心が社会党左派で、鈴木茂三郎がそれです。どうしても日本を弱めなければならないので、そこで再軍備反対とか、或いはアメリカを排撃しろとか、どこまでもそういう政策をとっているのです。一方そういう政策をとりながら、一方盛んにストライキを起こして、日本の製造工場を弱めなければならないというので、ストライキ戦術というのはそういう根拠からやっているわけです。しかし労働者はそんな考えはないので、ただ賃金さえ上ればよいのです。だから今の方々のストライキを見ても、賃金闘争です。大きな目で見ると、日本をソ連が呑む、結局やっつけて、そうしてアジヤ全部を鉄のカーテンに入れる、そうしてしまえば、今度はソ連がヨーロッパをやっつけるのは訳ないです。そうしてアメリカを孤立してしまって、それで世界制覇の大目的は達成されるわけです。そこでアメリカは、そうなっては大変だからというわけで、日本を援助しなければならないというので、日本はその目標になっているわけです。つまり鍵になっているわけです。と言っても、今が今そういう事態にはならないが、若しか中央アジヤがやっつけられれば、次はそういう事態が起こらざるを得ないという事になります。それには、日本を強くするか弱くするかという事なのです。それで、強くしようというのが右派であり、弱くしようというのが左派なのです。大体この間も言ったとおり、社会党左派の目的は日本を第二の中共にしようというのですから、第二の中共にすれば、とに角日本はソ連から戦争をされる憂いはない、従って軍備の必要はないというわけなのです。どういう訳で左派が軍備不必要を唱えるかというと、ソ連という敵が無くなれば軍備の必要はないのです。ですから理窟はあるのです。ただ日本の人民が、共産政治の方がよいか、それともアメリカの資本主義がよいか、どちらかというと、まず日本人の大部分はアメリカの方がよいと言う人がずっと多いわけです。我々もそうです。共産主義の方を嫌う人の方がずっと多いです。けれどもそこまでみんなは知らないから、軍備があれば戦争になる、そうすれば亭主や伜が引張られる、或いは青年は自分が戦争をするのは、命がけだから嫌だ、というそういったホンの利己愛で、自己的の小乗的の考えの人は相当多数あります。しかし結果が、共産政治の下に支配される人民になるという事が分れば、どうも賛成する人はないだろうと思います。それをもっとはっきり分らせるべく新聞などが書けばよいのですが、又その新聞記者や何かの中に、今言う共産治下の人民になるのを好む人が大分あるらしいのです。そこで甚だはっきりしない点があるのです。それで、我々が共産主義を嫌いなのは、共産主義は無神、無宗教、無神主義のカチカチで、こっちは有神ですからどうしてもくい違って来るわけです。今の話は本当の常識的の、ラジオ解説みたいな話ですが、神様の方は又秘中の秘と言うか、その奥には奥がありというから、結局これでよいわけです。共産主義も結局大きな御用はしているわけです。神様の方は又別としても、今言ったような事だけは大体知っておく方が、これからの世界の推移が分りやすいですから、話したわけです。
昨日聞いた話ですが、農業特集号は案外歓迎されるそうで、百万部では足りないだろうという事を頻りに言われましたが、大変結構だと思います。これは無論、腹の減っているところに食物を見せたようなものですから、飛び付いて来るという事になります。丁度時期によく合ったわけです。そんなわけで、これが売れるだけは日本が救われるのですから、大いに喜んでよいと思います。
二、三日前に分った事ですが、「静岡民報」で三月一日から救世教の事……というが、私の事ですが、三ヵ月にわたって連載するというのです。これはこっちで頼んだわけでもないし、どういう考えか知りませんが、突然話があったのです。一昨日の新聞に予告がありましたが、なかなか面白く書いてありますから、読ませてみます。
(静岡民報二月十五日付「世界メシヤ教物語」)
世界メシヤ教物語
(静岡民報二月十五日付)
それで、最初の原稿を二十枚ばかり読んで見たのですが、なかなか面白く書いてあるのです。非常に興味津々たる……といったようなものです。その中でも、私が非常に愉快に思ったのは、面会の時に一度此処に来たのですが、その時に、「話が終って、浄霊して、それから此処から出るその恰好は、丁度田舎のじいさんが汽車の時間が迫って急いで歩くような、そういう恰好だ」と言うのです。なかなか面白く書いてありました。ただ、私は別に会った事もないし、教団の人とそう詳しい話も聞いたようでもないのですが、三ヵ月も連載するというのですから、どういう材料で、どういうふうに書くか、非常に興味があると思うのです。それから、どういう考えでそういう企画を起こしたのか、それも分らないのです。だんだん分るでしょうが、決して先に邪念がないという事はよく分ります。マイナスよりもプラスの方が多いという事は認められます。そういうわけで、願わくば、もう少し、東京あたりの大新聞とまでもゆかなくても、中新聞ぐらいのところに出たら尚良いと思うのですが、けれども、とに角地方新聞でも、そういう事によっていずれは東京の新聞なども、オレの方でも出してみようかとか、或いは有力な雑誌とか、そういう方のジャーナリストを刺戟する点も幾らかあると思います。何んにしても、チョット出すのではなく三ヵ月も連続的に出すのですから、幾らか小説的と言いますか、何か面白いと思います。別にどうこうでなくて、非常に興味があると思います。又信者さんなども大いに楽しみだというような事もあるでしょう。今の新聞に写真も出てますが、大変よく出ているという事です。良い悪いは、自分の事だから分らないが、若くは写っているようです。
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