【御 教 え】
五、六、七は比較的新しい人が多いそうですから、その様に――適当したお話をしようと思ってます。メシヤ教信者になって、一番知って置かなければならない事は、メシヤ教と言うから、一寸宗教の様に思いますけれども、本当から言うと、宗教丈とも言えないんです。宗教より、もっと大きいものなんです。宗教はあるにはありますが、それはメシヤ教の一部なんで、メシヤ教の本来の仕事と言うものは、世界の文化革命ですね。素晴らしく大きいんです。文明の革命ですね。そこで今「文明の創造」と言うのを書いているんです。今迄の文明――之は本当の文明ではないので、要するに間に合わせ文明ですね。本当の文明と言うものは、こんなものじゃない。もっとずっと違うんです。で、それを人類に教えて、救う訳なんです。どんな文明か、今迄の文明とは何処が違うか。之は「文明の創造」の方に色々書きますが、一番あなた方の解り良い事は、病気治しですね。之丈をみても違うんですね。今迄ですと、薬だとか機械だとか――それで病気を治そうとして一生懸命になって――金はうんと使う、それで病気は治らないで、段々悪くなる。処がメシヤ教の方は、こう(御浄霊)やった丈で、段々治っちゃうんですから、その違い差で――そうした事丈でも大変なものです。ひとり病気治し丈でなく、凡ゆるものがそう言う風になっている。現在の世界を見ても―一番世界中に脅威を与えているのは、アメリカとソ連との派を争うと言っては、一寸変ですが――要するに軋轢しているんですね。こう言うのも、本当の文明と言う事が解れば、何でもない事ですね。例えて見れば、間違った事は許されない。必ず失敗すると言う事を、人間が自覚するんですね。そうすると、人の国を侵略するとか――朝鮮問題にしろ、他国の人民を苦しめると言う事は、全然やってはつまらない事になりますね。そんな事をすれば自分も失敗し、苦しむと言う事が、はっきり解っちゃう。だから、そう言う事をやらない。そうすると良い世界になるんですからね。今迄はそう言う事がはっきり解らなかった。だから、色んな――昔からの英雄だとか豪傑だとか、歴史に出てますが、ナポレオンだとか、ヒットラー、カイゼルとか色んな人がありますが、あれで成功すると思ったんですね。処が、それがはっきり解らなかった。そう言う事をはっきり解らせる様にする事ですね。そして、それが成功すれば、世界中の人間が解るんですからね。そんな馬鹿々々しい――自分で自分の首を締(絞?)める様な、そんなつまらない事は止そう――そう言う事になる。丁度薬と言う毒を飲んで、病気を治そう――健康にしようとして、それが逆に病気が増えたり、病気が悪化したりするんですね。それを一生懸命にやっている。それと同じ事です。それから、米を作るのも、肥料なんて言うあんなものを、金を出したり、色々して――つまり増産なんて言うのは、全然出来ない。減産位ですね。今年なんかも、三百万石も減産しているんですからね。そう言う馬鹿気た事を、知らないで一生懸命やっているんですから、見ちゃ居られないんです。処が、今度十年計画ですかね――農林省が先立ちになって、大変な金ですがね、何千億だか――十カ年で大変な金です。そうして、一カ年三百万石増産すると言う計画を立てて、愈々実行する様ですが、三百万石なんて、増産の出来ない事は請合いますよ。ことによると三百万石減産になるかもしれない。そいつを、農地改良だとか、あの手この手でやるんですけれども、そうしてやれば増産になると思う―その無智ですね。そう言う事が解らないんだから、実に、やはり見ちゃ居られないですね――子供が何かやっているみたいでね。それから、さっき言った戦争と言い、病気と言い、農業と言い、実に一生懸命に不幸を作る様な――そう言う事をやっているんですね。だから、今の人類の迷妄を一日も早く目醒めさして、本当の事を教えなればならない。と、こう思っているんです。そこで宗教と言うのは、昔からありますが、到底之程の人類の間違を、宗教なんかで、それを救い、解らせると言う事は不可能なんですよ。こう言う事をする勿れとか、こう言う事をしちゃいかんと言う位で、倒(到?)底今日の人間が承知する訳がないんですからね。余程実際を見せて、科学的にも哲学的にも、徹底していかなければならない。どうせ目が覚めない。そこで、著々としてやっているんですがね。然し、私がやっていると言っても、その奥には神様がやっているんですからね。素晴らしい神様がやっているんですからね。無論成功するには決ってますが、然し、中々大仕事なんです。それはこんな大仕事は人類始って以来ないんですからね。良く解っているでしょうがね。そうして五六七の世ですね――それがつまり出来るんですね。之は出来るに決っているんです。ちゃんと、そう言う風に昔から神様が経綸してあるんですからね。で、物質文明を之迄進歩させる為に、色んな間違いや、善悪の闘争をさせてあったんですからね。兎に角神様の経綸は深いものなんです。人間は本当に踊らされている様なものですね。そう言う事が根本なんで、今お話したのは、非常に大きな事ですがね。
で、現在の世界の情勢も、大体知って置かなければならないですけれども、中々ソ連の方は、深い。そこから見ると、アメリカの方が、何と言うか、浅いと言うんでなく、善人的ですね。片っ方は悪人的ですから、食えないですね。だから、朝鮮の休戦問題にしろ、彼等も時を稼いでいるんですから、良い加減に、纏まらない様に引延ばしているんですね。処が、アメリカの方は、善人ですから――アメリカの有名な人が、十二月二十七日迄に必ず、條(条?)約が結べると言う様な事を言いましたが、あれらを見ても、講和になると思っているんです。処がソ連の方は、そんな生易しい事じゃないんです。何時迄も延ばして――第一、休戦になるとすると、両方で軍隊を引上げると言う事になります。引上げちゃ、何にもならないんですよ。連合軍の軍隊を、あそこに引止めて消耗させ様と言うんですからね。先から言う通り、消耗戦術なんですからね。朝鮮だって、一つの消耗の一部として、何処迄もグズグズしている訳なんですね。ドンドンやっちゃ、今の処武器の点に於ても、アメリカに敵わない。そこで中共もやって見たが惨々やられて、どうしても勝てそうもないし、非常に存在も多いですから、そんな事じゃたまらんと言う訳で、蛇の生殺しにしようと――そうしているんですからね。今は、大分アメリカが気がついて来たんですが、暫くの間はアメリカも乗っかっちゃったんですね。そうしておいて、今中央アジヤに事を起そうとして、頻に準備してますね。あれも一つの消耗戦術の一つなんです。ヨーロッパ――それからユーゴーですね。チトー政権もやるでしょう。イラン、イラクですね。イランの石油問題なんかも、極く奥の方には共産党の線を引いているんですよ。で、結局英国を苦しめると言うと、結局間接的には米国を弱らせる事になりますからね。そんな訳で、当分今言ったアメリカを弱らせると言う計画の元に、グズグズ――世界中をつつく訳なんですね。一番面白いのは、スターリンが元日に、日本に大変好意をもったメッセージを出しましたが、あれは魂胆があるんです。何処が魂胆かと言うと、日本は之から軍備をしようと言うんです。再軍備を緩和させ様と言う狙いなんですよ。この間のうちから、大山郁夫に対して、平和賞を寄越したり、頻に此頃、日本に好意を持っている。そうして、丸で以前と打って変った態度を見せてますが、あれは本当に日本を助けると言う様な、そんな様な意味はないんです。つまり、日本の再軍備を出来る丈緩和して、アメリカに接近しない様に、少しでもそれを減らす――是非再軍備するとなると、アメリカの援助ですからね。そこで、ソ連の方が怖い目をしていると、日本も――一生懸命軍備しなければならない。そいつを、ニコニコ顔だと、日本も相当油断しますからね。そう言う処を狙っている。唯それ丈のもので、別に何も、腹の中は良いんじゃないですからね。それは、日本でも解っているでしょうから、それに乗る様な事はないでしょうが、この間旨い事を言った人がある。幾ら口で旨い事を言っても、日本の捕虜三十万人から、未だ帰らない。之は何うして呉れる。先ず、それから解決して呉れなければ駄目だ。と言ってますが、あれは旨い――急所を言ったと思ってますがね。
今年はメシヤ教の方では、美術館は著々として進捗してますがね。無論、六月迄には出来そうです。あれが又、一つの社会的に非常に評判になる。評判になって、どうだと言いますと、やはり教団の発展に対して、非常に良い影響があると思いますね。と言うのは今迄インテリとか、そういった様なのは、何だメシヤ教なんて、良い加減な新興宗教の――旨い事を言って瞞まくらかして、金をうんと上げさせたりなんかして、今迄の宗教的な事になるのだ。と位にしか見て居なかったんです。今度美術館が出来ますと、断然日本一ですからね。之は、普通の宗教と違う。大したものだと見方が違って来ますからね。そんな気振りがある様です。そこで、愈々出来てみると、之は今迄蔑視していた在来の宗教的ではない。之は、余程見直さなければならないと言う様な事になりますね。それと、もう一つは、一般にも見せますからね。やはり、名目は維持費とか、色んな名目はあるでしょうが、入場料を取って一般に見せると言う様な事をする積りです。もう一つは、外国人が日本に来れば、箱根は必ず来ますからね。熱海に来ない外国人でも、箱根は必ず来ますから――日光と箱根は来ますから――そこで、箱根に来れば美術館を観なければならないと言う事になります。私は、箱根の美術館と言うものは、外国にもセンセーションを起すだら(ろ?)うと思います。日本に行ったら、必ずあの美術館を観るべしと言う様にする積りでもあるし、その確信もあります。そこで、日本に行ったら、先ず第一に箱根の美術館を観る。それから日光の東照宮を観るとか、或いは京都にと――その位認められる様にする積りです。外国人が観る位にすれば、日本人は無條件で有難がりますからね。それで、時々陳列変(替?)えをしようと思ってます。この間京都であった琳派の――あんな様な事をしようと思ってます。すると時々来なければならない。面倒臭いから――信徒なら何時でも観られるから、信者の籍丈でも置いておいた方が良いと言う事になる。それで良いんですよ。形でも信者になれば、霊的には信者になるんですからね。段々解って来ます。最初から理解するとか、そんな事は要らない。美術館の為に信者になると言う――そう言う様な信者も沢山出来ると思います。日本人は、ああ言う方面に注意を持っているのは割合多いですよ。然も、近頃美術と言うものに、識者が大変関心を持って来ましたからね。然も、東洋美術と言うものは、特に関心を持ってますね。そう言った様な――誰が見ても、成る程と言う様に出来上る積りですからね。特に又、インテリですね。その内の文士だとか、作家だとか――そう言う人達が非常に、今ああ言うものに趣味を持って来たですね。暮なんかも、少しでも見たいと言うので、申込みがあったが、私の方が都合があったので、春に延ばしました。著名な人達でも――大仏次郎とか川端康成とか志賀直哉とか高見順とか、野村胡堂とか――そんな人が、未だ――色々見たがって居るんですがね。私は、いづれ美術館が出来れば、一ぺんに見せるからと、止めてあるんです。そうかと言って、ああ言う人達が来ると、やっぱり――骨董品なんか出すと言っても、面倒臭いんです。それに、御馳走なんかしてやらなければならないからね。それでこっちも、成るべく美術館が出来てから見せる様にしてます。そんな様な訳で、非常にああ言う方面に興味を持っている人は、非常に多いですよ。それから、吉川栄治なんか――あの人は有名ですがね。それから梅原龍三郎ですね。あの人も見たがっているんですがね。それで、美術館が出来ると、ああ言う人達の間にも、非常に親しくなりますね。それで、ああ言う人達が解ると言う事は、非常に力があるんですよ。やっぱり、何だ彼だ、筆で書きますからね。ああ言う人達が褒めると言うのと、それじゃ相当なものだ、と言う事になるんですよ。ですから、徳川夢声なんか、非常に良く宣伝しているんですよ。あれは、殆んど準信者となっているんですがね。そう言うのは、信者になると、又都合が悪いんですよ。逐々あれでやられちゃったとなる。そんな事で、美術館も中々大きな役をすると思ってます。いづれ熱海に出来るのは――之も大変ですがね。箱根丈でも、今言った様な働きをすると思ってますね。
それから、結核問題ですけれどもね――之も、どうしても、もうあまりにひどいので、早く世の中の人に知らせなければ、しようがないんですね。今年は、どうしても思い切ってやろうと思っているんです。思い切ってと言う事は、医学の革命ですね。それには、今度「結核の信仰療法」と言う本ですが――それを、信者向きでなく、一般人向きに書いて、新聞にもウンと広告しようと思っている。それから、各大学ですね。病院、診療所、それから政府の各大臣から国会議員から新聞社――そう言う方面に配ろうと思ってます。で、今頃、私はこう言う事を書くにも、余程加減してあった。何か面倒な問題が起るといけないからね。然し、今日は言論の自由になったので、そんな事はないから、そこで本当の事を書く積りです。粗方出来てますが、そのうちの、「医学が結核を作る」と言う原稿を――之が骨子ですからね――今読ませます。
(御論文「医学が結核を作る」)
医学が結核を作る
(『結核信仰療法』より)
標題のごとく、結核は医学が作るものであると言ったら、何人も驚倒してしまうであろう。事程それ程医学を信じ切っているのが現在の社会である。そうして序文にもある通り、私は二十余年以前結核医学の盲点を発表したが、その当時は言論の自由がないため、思い切ってかく事が出来ず、かなり加減してかいたので、不徹底は免れなかったし、その頃は今日程結核問題もやかましくなかったから、それでもよかったが、今日はどうであろう。衆知のごとく事実は国家の最大問題となっている。今年から行う事になったという結核に対する施設及び、その他の国家的負担は千億に近いというのであるから、民間費用を合算したなら、実に驚くべき巨額に上るであろう。そこで深く考えてみるべきは、なぜこのような事態に立到ったかという事である。もちろんこの問題に対しては余程以前から政府も専門家も大わらわになって、あらん限りの対策を練り努力しつつあるにかかわらず、今もって見るべき成果がなく、近来相当減ったとしているが、これはB・C・Gやストマイ等の新薬が出来たため、一時的発病の勢いを挫いたまでで、根本的でないことは医学でも認めている。何よりももし今までの対策が当を得ていたとすれば、結核問題はとっくに解決されていなければならないはずであるのに、事実は前記の通りである。としたらそこに何らか割切れない大きな誤りがあるに違いあるまい。ところが医学はそこに気付かないのである。しかしながら喜ぶべし、いよいよ私によってその根本原理が判明し、全治の方法をも完成した以上、人類にとってこれ程大きな救いはないであろう。無論この原理に従えばこの難問題も容易に解決され得るからである。
ところでここで厄介な事は、以上のごとき大発見を知らせるとしても、体験者以外直ちに信じ得る人は、ほとんどないであろう事である。ただ驚きの眼を瞠るか、あるいは見逃してしまうかも知れないが、この著にかいてあることごとくは絶対真理である以上、読むに従って納得され、翻然眼を醒ます人も相当あるであろう。
さていよいよ本論に取り掛るが、そもそも人間は誰でもオギャーと生まれるや、例外なく先天性毒素を保有していると共に、生長するに従い、大多数の人は後天性毒素をも追加する。これは別項に詳しくかく事として、右の両毒素こそ結核の真の原因である。今一つ重要な事がある。それは人体における自然良能力の活動である。それは一秒の休みもなく、不断に浄化作用が行われている事である。浄化作用とは体内にあるあらゆる毒素の排除作用であって、この過程をかいてみるが、元来右の両毒素とは、血液中に含まれているというよりも、充満していると言った方がいいくらいのいわゆる濁血である。ところがこの濁血に対して浄化作用が発生し、それによって毒素分は分離し、毒血または膿となって体内各局所に集溜する。その場合主に神経を使う箇所に限られているので、人間が神経を使うところといえば、上半身特に首から上で、頭脳をはじめ、目、耳、鼻、口等であるから、そこを目掛けて集溜せんとし、一旦その手前に固結する。いかなる人でも頸の周囲を探ってみれば、淋巴腺、延髄部、扁桃腺等の部に必ずそれがあり、微熱もある。するとこの固結がある程度に達するや、自然浄化作用が発生する。この浄化作用こそいわゆる感冒であって、感冒に罹るや発熱が先駆となるが、これは右の固結を出易くせんがための熱で、この熱によって溶解し、液体化したものが喀痰であり、鼻汁であり、盗汗、濃い尿、下痢等であるから、感冒とは全く体内にあってはならない汚物の排除作用である。その結果濁血は浄血となり、健康は増すのであるから、感冒とは実に貴重な生理作用であって、神が人間の健康保持のため、与えられた一大恩恵である事は余りにも明らかである。それがいつの頃どう間違えたものか、逆に解釈したのが、今日までの医学の考え方であった。それがため「風邪は万病の基なり」などと言い恐るべきものとされ、感冒に罹らないよう注意するとともに、罹っても色々な手段をもって、毒素排除を停めようとする。すなわちせっかく溶けかかった毒素を元通りに固めようとする。この手段こそ実は結核の原因となるのである。
これを一層詳しくかいてみると、まず感冒に罹るや、その症状としては前記のごとく、咳嗽はじめ種々の苦痛がおこるが、その中での特に重要なものが彼の喀痰である。これが口から排泄されようとし、一旦肺臓内に入り咳というポンプ作用で吸い上げ、咽喉を通って出るのであるから、そのまま放っておけば順調に排毒作用が行われ、血は浄まり、治るべきものを医学は逆解して、飛んでもない間違いをする。それは痰を出さないようあらゆる手段を用いて、肺臓内に固めてしまうのである。そうすれば病気症状は消えるから、それで治ったものと思うが、何ぞ知らん一時的固めたもので、本当に治ったのではないから、日が経てば再び風邪を引く。もちろん残りの毒結に浄化がおこるからである。その際医診を受けると、肺の中に残っている痰の固まりが、レントゲン写真に映るので、ここに結核の初期と診断するとともに、前の時肺の外部すなわち肺膜や肋骨付近にも固まりを残すので、それが溶けはじめ外へ出ようとし肺に侵入する。これを医診は肺浸潤と言い、肺の上部の場合肺門淋巴腺、または肺尖カタルというのである。これによってみるも、最初感冒の際毒素を出さないよう固めて、結核の種を蒔いておいた訳である。それだけならまだいいとして、これからが大変である。
右のごとく結核の初期、またはその他の診断をされても、放っておけば二度目は少々日は掛るが必ず治るべきものを、医療はまたしても固めようとする。絶対安静、服薬、注射、湿布、氷冷等々がそれである。何しろ身体自身は、毒素を排泄しようとするのを、医療は飽くまで固めて出さないようにする。つまり治ろうとするのを、治さないようにする訳であるから、何と驚くべき間違いではなかろうか。
ここでなぜ浄化作用なるものがおこるかというと、前記のごとく人間は体内に毒素があるだけは弱体で充分な活動が出来ないから、感冒は言わば自然の摂理である。という訳で人間活力が旺盛であればある程発り易く、青少年に多いのもその理によるのである。従って浄化を停止し弱らせるに限る。弱っただけは病気症状は減るからで、これを医学は治るものと誤解したのである。医学の療法が徹頭徹尾衰弱方法であるのは、この事を知ってみればよく判るはずである。見よ絶対安静を最も奨めるが、これ程弱らすものはない。今仮に健康者を何ヵ月もの間絶対安静にしてみるがいい。運動不足、食欲減退、無聊等で元気は喪失し、必ず痩せ衰えてしまう。ましてや結核患者においてをやである。しかも薬剤はもちろん、種々の衰弱療法をも行うとともに、精神的には前途に希望を失い、絶えず死の恐怖に脅えており、近親者も寄りつかず、毎日毎日天井を見詰めているばかりか、仕事も禁じられているので、経済的不安もいよいよ募り、それやこれやで漸次悪化し、どうにもならなくなる。というのが一般結核患者のたどる道程であろう。
以上によってみる時、医学の誤謬の中心は何といっても病気症状についての誤った解釈である。それは医学は苦痛そのものを病気の本体としているから、苦痛を無くす事が病を治す事と思い、ただ苦痛を減らす事のみに専念し発達したものであって、これがそもそも誤謬の根本である。ところが本当は苦痛そのものは病の治る作用でプラスであり、喜ぶべきものである。というようにその考え方が反対であって、すなわち医学の方は浅く、吾々の方は深い訳である。しかし苦痛といっても必ず峠があって、その時だけを我慢して越してしまえば、後は漸次快方に向かうのが原則であるから、苦痛も左程長いものではない。これについて医師はよく手遅れなどというがこれも反対で、手遅れになっただけは治るので、むしろ放っておけばなおさらよく治るのである。それを逆解して早く手当をするから治らなくなる。つまり人体は治ろうとするのを、医療は治さない手段であるから、この摩擦が快くなったり、悪くなったりして拗らしてしまい、ついに慢性となるのである。この理が分れば発病の場合放っておくに限る。そうすれば順調に浄化が行われるから、はなはだしい苦痛もなく容易に治るのである。ゆえに医学の進歩とは病気を治す進歩ではなく、治さない進歩であり、単なる苦痛緩和のための固め方法の進歩でしかないのである。何よりも医師は治すとは言わない。固めるというにみても、うなずけるであろう。
ここで早期診断についてもかかねばならないが、これも実は結核増加に拍車を掛ける方法なのである。それについてさきに感冒の浄化停止をかいたが、そのような訳で現代人は残らずと言いたい程肺の内外に毒素の固まりがあるから、大抵な人は常に緩慢な浄化が起っている。微熱、だるさ、軽い咳、食欲不振等がそれでこれらも放っておけば長くは掛るが必ず治るのに医学は早期診断を行い、レントゲン撮影によって溶けかかった肺臓内の痰の固まりが雲翳となって映るとともに、前記のような軽い症状もあるから、ここに結核初期の烙印を捺すのである。そこでまず絶対安静を始め色々な浄化停止を行うが、取り分け薬剤を主とするため、これが毒素の原料となり、この毒の浄化も加わって漸次悪化しつつ本物の結核患者になってしまうのである。
そうして早期診断の方法として、ツベルクリン注射を行うが、その結果陽性でも陰性でも警戒の要ありとする。この理は陽性とは浄化力が旺盛なためであり、陰性とは反対に微弱のためであるが、医師はどちらもB・C・Gの接種によって発病を止めようとする。発病さえしなければそれで済むと思うからで、その際患者にむかって、一、二年は余り過激な運動をせず、なるたけ静かにせよと戒めるが、これは浄化をおこさせないためである。といっても人間はいつかは必ず浄化が起るように出来ているから、普通の生活をし、仕事をするようになると浄化発生する。これが発病または再発である。という訳で近頃の流行薬の効果はそれであって、ただ発病の時日を延ばすだけである。この証拠として最近本教団の信者で、米国駐在の宣伝員からの報告によると、同国においても近来急激に結核患者激増し、昨年度の死亡率は、他の病気の総計よりも、上廻っているという事であるから、現在結核は同国死亡率の第一位を占めた事になり、私の説を裏書している。
右について左の新聞記事はよくそれを物語っているにみて、ある程度医学でも分っているのである。
昭和二十七年二月五日付読売新聞に掲載の記事
「化学療法の手段」
東京慈恵医大教授 医博 片山良亮
ストレプトマイシンその他の化学療法剤の発見は、従来の治療に大きな変革を来さんとしているが、マイシンでも結核の牙城を揺がす事は出来ない。マイシン治療を行っている内に、結核菌が次第に抵抗性を得て、効果を減滅するからである。その抵抗性の獲得は六~九週以上の投薬の持続によって発生するが、その間に結核菌を絶滅する事は出来ない。だがマイシンを使えば病状は急に著しく回復するが、結核菌は消失しないから、その中止によって再発の危険がある。そこで現在の研究はその事実を、いかに補うかという事になる。――(後略)
今読んだ通り可成り徹底して書いてありますからね。どう言う反響が起るか、一寸見逃す事は出来ないと思います。処で、今結核の為に、各地に療養所を作るとか、ベッドを作るとか大騒ぎをやってますが、あれが、今結核増産の方法なんで、大変なものです。結核を減産し様と言うんじゃなくて、増産する。米を増産し様と思って減産する。あべこべなものです。次も一寸面白いので――
(御論文「頭を新しくせよ」)
頭を新しくせよ
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