これも矢張り私の妻が胃痙攣を起した時のこと、胃部の激痛のためノタ打廻るのである。早速私は胃部に向って治療を加えた処、痛みは緩和されたが全く去らない。然るに痛みの個所は一寸位の円形で、漸次上方へ向って進行しつつ咽喉部辺に来たと思うや、妻は「モウ駄目だ」と叫んだ。そこで私は「これは憑霊だな」と思ったので「お前は誰だ?」と訊くと、憑霊は言わんとしたが口が切れない。そこで私は「三月程前に脳病で死んだ○○の霊ではないか」と気がついたから訊いた処、「そうだ」というので、それから種々の手段で聞き質した結果、憑霊の目的は、私がその霊の生前の悪い点を人に語った事が数回に及んだので、憑霊は「是非それをやめてくれ」と言うのである。私は謝罪し今後を誓約したので、霊は喜んで感謝し去った。去るや否や忽ち平常通りとなったのである。そうして昔から〝死人に鞭打つな〟ということがあるが、全くその通りと思ったのである。
(光への道 五七頁)
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