6.新宗教は嫌われてる

 今の世の中で、(きら)われているものの一つに、新宗教が御座る。新聞雑誌など、新宗教とさえ言えば、サモサモ(にく)らしそうに書くんだから、ヤリ切れない。成程、殺人強盗や詐欺(さぎ)掏摸(すり)万引(まんびき)なんかの物騒な奴等なら、いくら憎んだり嫌われたりしても当り前だが、これは又大違いで、不幸な人を仕合せにしたり、悪人を善人にして、安心して住める世の中にする我々様を、本来(ほんらい)ならば有難くて、手を合わせて拝んでもいい位なのに、(きら)うなんていうのは飛んでもない話で、頭がどうかしてやしないかと、口惜(くや)しがるには当らないよ。世の中には、随分如何(いかが)わしい、アプレゲール宗教が、後から後から出るんだから、マア仕方がないと諦めてしまいたいんだが、ドッコイそうもゆかない事があるんだ。外でも御座らぬ、やれ伝染病だ、結核だ、何だ彼んだと抜かして、ビクビクし乍青い(つら)をして、朝から晩まで体温計と首ッ引で、天井の節穴(ふしあな)勘定(かんじょう)しているのが(のう)という、まるで生きた(しかばね)どころか、作りつけの人形同様なんだから、見ては居られない(てい)だよ。本来なればピンピン威勢のいい若者共が、そうなんだから、テモサテモ哀れ(びん)(ぜん)、八百屋の天秤(てんびん)で御座るよ。

 処が、少し年を取ったのになると、中風などと来て、手足がブラブラ、(よだれ)をダラダラ、気の抜けたビールのような()(だま)で、糞小便も垂れ流しと来るんだから、ヤリ切れないよ。そうかと思うと、(がん)というその名の如く、(がん)()(きわ)まる奴で、何れはこの世のオサラバは決っているんだから、可哀想なものだよ。その(ほか)、何だ彼んだと病の問屋(とんや)が多すぎるんだよ。処がこの問屋は、まだ品物が足りないと見えて、ヤレ新薬、注射、手術などと、箆棒(べらぼう)に高い品物を仕入れるんだから大変だよ。こんな仕入の金に比べたら、税金なんかは()のようなものだ。いくら税金屋でも、金さえ払やあ命までもとは仰言る()使(づか)いはないんだから、()河童(かっぱ)さ。そんな病の苦しみを、着物一枚位の金で、助けてやるメシヤ教なんだから、ウッカリ嫌いだなんか言うと、天罰(てんばつ)覿面(てきめん)、どんな罰が当るか判らないんだから、御用心々々々と言いたいね。こんな有難い信仰だから、今に世の中に分って来たら、(ねこ)杓子(しゃくし)も、アチラからもコチラからも、引張(ひっぱり)(だこ)大繁昌(だいはんじょう)で、飯食う暇もない事になるよ。処が、気の()かない奴はポカンとして、人の尻馬(しりうま)に乗って、ワイワイ騒いでいた()()(うま)共も、()(せつ)(とう)(らい)尻に火がつき、こりゃ(たま)らぬと()(めい)を上げ乍ら、オタ、オタ、オ助け下さいと泣きついて来ても(あと)(まつり)で、天国行のバスは車庫(しゃこ)に入ってしまってお気の毒様、仕方なくなく、金ピカづくめの葬式車に乗せられて、十万億土往きというのだから、何とマア、お気の毒でも何でも御座らぬ。身から出た(さび)で、自業自得の次第で御座る。

(栄光 九六号)

 

 

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