(『子供を健康にするには』▲より/『栄光』95号)
今日の子供の健康は非常に悪い。どの子供を見ても顔色が悪く、弱々しいものが多いのは実に心細い限りである。(中略)
右の原因は間違った医学衛生と、栄養のためとしか思われない。という訳は近来日本人の子供と、西洋人の子供と同一に見て、何でも西洋流に育てるのが可いように思っている点である。これが非常な誤りで、実は日本人と西洋人とは本質的に異(ちが)うのである。(中略)その誤りとは、自然を無視すると共に西洋流に母乳を軽視し、牛乳を呑ませすぎたり、大事にしすぎたり、薬を服ませすぎたり、適切でない注射をしたりする。それがため理屈には合っていても、事実は身体を弱らす結果になる。何となれば西洋人は、祖先以来そのやり方で育って来たのだからいいが、右のごとく日本人は異うのみか急激の変化も悪いのである。どうしても日本人の子供は、昔からの日本流の育て方が合っているが、そうもゆかないとしたら漸次的に換えてゆくようにすればよい。(中略)
まず母親は、出来るだけ出産月まで働く事、子供には親の乳を呑ませる事、牛乳は止むを得ざる場合のみに限る事、風邪を引く事など恐れず、出来るだけ自然にする。すなわちきままにさせ、干渉しない事、腹巻をさせない事、なるべく薬を呑ませない事等である。要するに人間はこの世に生まれた以上、自然に健康に育つように出来ている真理を、充分認識すればいいのである。従って事実は大切にする子供程弱いにみて明らかである。要するに時流に迷わされず、祖先以来の育て方を考慮に入れて、その上に新時代の進歩した点を参酌し理屈でなく実際に良い面のみを採用すればいいのである。
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