自由主義の本義

(お 伺) 

 自由主義の本義に就て。

〔御 垂 示〕

 自由主義といっても、無軌道的な自由主義ではいけない。自由主義には有限自由主義と無限自由主義がある。無限自由とは、何でも彼でも自分の自由にするという悪性的のものであり、有限自由は或範囲があって、その枠を越えない事で、之が本当の正しい自由主義である。

 故に無限自由主義によって破滅した人は古来その例に乏しくない。

 そうして自由と運命とはよく似ている。例えば秀吉は日本で関白になるのが運命の限度であった。朝鮮征伐をしたのはその限度を破った事になる。ヒットラーでも独逸だけ治めていればよかった。ドイツの統治が彼の運命の限度であった。これもその運命を突破って滅びた。大本教の出口王仁三郎氏の如きもやはり運命を突破ろうとした為に失敗したが、それがなければ今は素晴しいものになっていたであろう。ナポレオンの如きも「吾が辞書に不可能の文字なし」などと自惚の極大失敗した。徳川家康などはその分をよく知っていたから長く続いたのである。人は自分をよく見究めなくてはならない。人間は調子よくゆくと慢心をする結果、運命を破るのである。日本も軍閥時代は個人の有限自由までも圧迫した。それがアメリカの手により解放された次第である。故に真の自由主義とは、他人の自由を尊重し合う事である。

 

 

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