――アメリカ福音派の「キリストの再臨と審判」
「キリスト教福音派」は、19世紀の宗教改革の一環として、聖書の字義通りの解釈を重視する。教義は、他のキリスト教派、特にローマ・カトリックとは異なる部分が多く、教義や礼拝のスタイル、社会的役割においても独自性がある。個人の信仰による救済を強調し、クリスチャンとしての生活を日常的に実践することを重視する。社会問題や政治活動にも積極的に関与し、伝道活動に力を入れることを特徴とする。
アメリカにおけるキリスト教福音派は数8000万人で、アメリカのキリスト教徒の約25~30%。特に選挙などでは、福音派の意見が大きな影響を及ぼすこともある。福音派にとって、イスラエルは愛する国ではなく、キリスト再臨のための舞台装置。キリスト再臨にはイスラエルの存在が必要だと信じているから、イスラエルを支持している。
福音派が信じる「世界の終わりの6ステップのシナリオ」は、聖書から直接来たものではない。
①「ユダヤ人がイスラエルに戻ってくる」 →②「エルサレムがイスラエルの首都になる」 →③「神殿の丘に古代の神殿を再建する」 →④「イスラエルをめぐって世界最終戦争が起きる」 →⑤「キリストが天から降りてくる」 →⑥「ユダヤ人は、キリストを救世主として受け入れるか、それとも死ぬかの選択を迫られる」
1970年、ハル・リンゼイという白人のアメリカ人キリスト教役者が、「地球最後の日」(The Late, Great Planet Earth)というノンフィクション本を出版。アメリカで3500万部以上の大ベストセラーとなって、冷戦真っただ中で、核戦争におびえていた人々の恐怖を希望に変え、再臨待望運動を起こした。
リンゼイはユダヤ人ではないが、ディスペンセーション主義、前千年王国説、患難前携挙説を主張し――「聖書にはすべて書いてある。ソ連は予言されている。核戦争は避けられない。しかし、それは世界の終わりではなく、キリストの再臨の始まりだ」 「神はユダヤ人に、地上でイスラエルという国を建設する役割を与えた。キリスト教徒は、天国で神と共に統治する役を与えられた。」
つまり、キリストが再臨するためには、まずイスラエルがエルサレムに戻って、国を建設しなければならない。だから、キリスト教徒はイスラエルを支援しなければならないと。この本は、ドナルド・レーガン大統領のようなトップクラスの政治家も読んでいた。
その25年後の1995年、アメリカの白人、ティム・ラヘイとジェリー・ジェンキンズの共同著作「レフト・ビハインド」シリーズが出版され、全米で6,500万部、累計出版部数8000万部を売り上げ、16本の映画が作られた。物語は――飛行機が飛んでいる、突然何人もの乗客が、服だけを残して消える。これがラプチャー(携挙)で、キリストを信じる者だけが天に引き上げられた。残された人々は7年間の大艱難を生き延びなければならない。反キリストが現れ、世界政府が樹立され、最終戦争、ハルマゲドンが始まる。
この本と映画の背後には、巨大なメディア帝国があった。白人のキリスト教徒が創設し、24時間、福音派の番組を放送する福音派のネットワーク「TBN」「CBN」は、「レフト・ビハインド」を繰り返して宣伝し。毎日、朝晩繰り返されるメッセージ「終末論」は、やがて信念となった。
2006年、ジョン・ヘイギー牧師が、イスラエルのために団結するキリスト教徒たちという意味の「CUFI」を設立。会員数は1000万人以上。ヘイギーは、イスラエルに累計約120億円以上を寄付したが、キリスト再臨のためにイスラエルが必要なだけで、イスラエルを愛していないから、反ユダヤ的な発言もしている。
<恐怖信仰から、愛の信仰へ>
終末論は、自然に生まれた信仰ではない。
終末論を信じるアメリカ福音派の「世界は終わる、しかしキリストが救ってくれる」という恐怖と希望がまざり合った信仰は、50年かけて、メディア(本、テレビ)、ハリウッド(映画)、牧師によって作られた。
これほど多くの人が、作られた信仰を受け入れた理由は「恐怖」。人々は、核戦争の恐怖におびえ、世界の混乱に不安を感じていた。そこに「すべては神の計画だ」という答えが与えられ、人々の恐怖は、たとえ作られたものであっても、そこに答えを求めた。
そしていま、恐怖と信仰をどう扱うかという段階にいる。
大統領でさえ守勢に立たせる構造の恐怖から自由になるには、まず、情報の選択を意識する。誰かの意図によって作られた無数の情報は、これなら見せてもいいといいものとして選ばれている。一つのメディアに頼らず、複数のソースから情報を見て、「なぜ、これは報道され、あれは報道されないか」を問いかけて、情報を選び取る意識を育てる。
この実践を続けて気づくようになったら、自分の波動をあげて、自分の中の「恐怖」を探し出して、その恐怖に、「私はもう大丈夫だから」と話して開放する。
キリストの教えの本質は、愛、許し、慈悲。キリストは「敵を愛しなさい」「裁くな」「赦しなさい」と教えたのに、本来の宗教の教えが歪められて、恐怖と支配の道具に変えられた。
一人ひとりが、「恐怖ベースの信仰」から自由になって、本来の「愛ベースの信仰」へ移行する。
――旧DSの目標は、「エルサレム第三神殿」建設
エルサレムには、ユダヤ教の最も神聖な場所、ソロモン王が建てた第一神殿があったが、紀元前586年にバビロニアによって破壊された。その後再建された第二神殿も、西暦70年、ローマ帝国によって破壊された。ユダヤ教の一部の人々は、メシヤ(救世主)が来る前に、第三の神殿を建設しなければならないと信じている。2024年、その準備が整った。
2024年春、第三神殿の建設準備のため、テキサス州からイスラエルに、「赤い雌牛」と呼ばれる、全身が完全に赤い毛でおおわれた若い雌牛5頭が空輸された。旧約聖書「民数記」には、神殿で儀式を行うためには、赤い雌牛の灰が必要だと書かれているが、条件が厳しい。1本でも白い毛や黒い毛があっても、傷があっても、働いた事があってもダメ。2000年間孫座しなかったが、テンプル・インスティティテュート(神殿研究所)が、20年かけて品種改良を重ね、完璧な赤い雌牛を作り出した。遺伝子操作の技術が使われたかもしれない。
神殿を立てる準備は整ったが、第三神殿を立てるのは、エルサレムの「神殿の丘」と呼ばれる場所で、現在、イスラム教の聖地、アル・アクサ・モスクと、金色の「岩のドーム」がある。イスラム教にとっては預言者ムハンマドが天に昇った場所で、メッカ、メディナに次ぐ、3番目に神聖な場所。第3神殿を建てるには、イスラム教の施設を破壊するか、移動させるしかないが、世界に16億人いるイスラム教徒が黙ってみているはずはなく、確実に戦争が起きる。彼らは「ハルマゲドン」という最終戦争が起きれば、神の国が実現すると信じているから、それこそが狙い。
アメリカには福音派クリスチャンが約8000万人いて、その多くが、世界の終末が来れば信者だけが天国に引き上げられるという「携挙(けいきょ)」という信仰を持っている。だから、終末を早めようとしている。彼らは政治力も持っているので、アメリカの大統領の多くが、この福音派の支持を必要としてきた。第三神殿建設のために、福音派は莫大な寄付をしている。神殿の建設費用は、推定1兆円以上。金箔を使った祭具、特別な石材、祭祀の衣装など、すべて聖書ある記述通りにする必要がある。すでに祭具は完成し、イスラエルの倉庫に保管されている。2000年ぶりに復活する儀式のため、若者たちが古代ヘブライ語を学び、羊の模型を使って、動物を捧げる練習までして、祭祀の訓練も行われている。
統一教会の創始者、文鮮明は、第三神殿の建設を支持していて、過去30年間で、宗教団体を通じて日本から海外に流れたお金は、1兆円を超えるとも言われる、霊感商法で集められたお金が、中東の宗教戦争の資金になっていた。2025年、日本の防衛費が、GDP比2%、約11兆円が増額されたのは、第三次大戦への準備の一環。
2011年9.11と同じパターンで、イスラエルは自作自演の事件を起こして、それをきっかけにイスラム教の聖地を破壊する予定。
インターネットを通じて、瞬時に情報が世界中に通じるようになった。多くの人が真実を知れば、計画の実行は困難になる。宗教の違いを超えて、戦争を望まない人々が声を上げ始めている。イスラエルでも、平和を求める人々が増えている。人類の集合意識が「NO」と言えば、どんな計画も実現できない。
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